宝塚大劇場星組公演。

http://kageki.hankyu.co.jp/revue/correlation/j220.html(ストーリーなど)

ビバ!サンバ!
軽快なのに深い。
ふしぎな作品。
芝居色の強いショーのストーリーを
楽しむのもよし、
ラテン音楽のリズムや激しいダンスを
堪能するもよし。
そこはかとなく作者が込めたメッセージ性みたいなものも
感じられる。
すべてが観る側にゆだねられている。

終わった後圧倒されて硬直したままだった。
ものすごいパワーと完成度にただ圧倒される。

親戚のオッサンが40年前の初演を観ていた。
「ノバボサノバはな、
鴨川と言う演出家はな、従来のタカラヅカに
無いセンスを持ちこんでやな・・・」
↑この言葉がすべてを語っていると思う。
なぜ「伝説のショー」と言われるか。
それはタカラヅカぽく無い要素を
タカラヅカに上手く融合させたから、かもしれない。

タカラヅカぽく無い要素とはアングラ感かな。
どこか猥雑で退廃的な・・・。
ビアンバー(男子禁制)とか出てくるし。

猥雑・退廃と
明るい太陽の下で踊るカーニバルの
大勢のカリオカ達と言う対比が
奇跡的なバランス。

主人公が義賊と言う設定は
貧富の差が激しい、厳しい
カリオカ達の状況、
世の中の矛盾を表している。
この作品の底にゆるりと
流れる基盤は、厳しい現実を
受け止めながら懸命に生き抜こう
とする地に足を着けた民衆の
パワーだ。名も無いカリオカ達が
カーニバルに熱狂する。世知辛い
現実をつかの間忘れ、エネルギーを
爆発させる。カーニバルには異国の
人達も見物に来たり参加したりする。
カーニバルでは身分も人種も国籍も
立場も性別も関係無い。その場所では
みんな同じ、一人の人間でしかない。

″世界中の男も女も

カルナバルのカリオカ♪″

このフレーズがとても印象に残りました。

初演の時は″世界中の男も女も″
が″くろん●も白も黄色も″とかだったらしく、

10数年前の再演時は″黒いのも白も黄色も″・・・
に変更され、今回は世界中の・・・になったらしい。

初演時のフレーズが一番作者の思いを伝えて
居るんじゃないかと思うけど、

今じゃピー入るよなー。

このフレーズには

ありのまま万歳!な思いを感じる。

金子みすずのみんな違ってみんないいじゃないけど、

自分とこの民族やカルチャーを大事にしつつ、

世界の他の人らも理解し、理解し合う。

理想ではあるけど。

そう言えば初演の1971年の前年は万博の年。

鴨川氏はリオのカーニバルと言う祭典を

万博と言うイベントに重ねたりはしたのだろうか。

芸術は爆発だ!と言って内なるエネルギー爆発礼賛の

岡本太郎がつくった太陽の塔の万博だ。

直接インスパイアされたわけでなくても、

間接的に影響したかもしれないいろんな

時代背景とか気になるけど、またの機会。

http://www.youtube.com/watch?v=IWedy1v4l0s&feature=related(約十年前の再演月組版・金麦の檀れいさん娘役トップとしてご出演)。








コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索